秋になり、KOO’S久米川店のお客様の中に少しずつ頭皮が乾燥して荒れてきている方が出てきました。頭皮が乾燥によってカサつく原因は人によって異なります。

今回は頭皮が乾燥する原因と改善方法を書いていこうと思います。

頭皮が乾燥する原因

①間違った洗髪をしている

朝と夜の1日2回シャンプーをする人も多いですが、2回以上のシャンプーはやり過ぎです。頭皮の皮脂を必要以上に洗い流し、乾燥の原因となります。また、40℃以上の高温のシャワーも皮脂を必要以上に洗い流す原因なので、冬の寒い時期でも38℃以上にはしない方が頭皮には良いです。

②シャンプーの成分が合っていない

市場に出回っているシャンプーの中には、強力な洗浄力を発揮する成分が配合されています。
シャンプーに含まれる洗浄成分が強いと、頭皮の保湿に必要な分の皮脂まで落とします。そのせいで、頭皮から潤い成分も流れ落ちます。頭皮を清潔に保つのは良いことですが、行き過ぎるとカサカサの原因となるので注意しましょう。ラウリル硫酸などは洗浄力が強いのであまりおすすめしません。

③髪の毛を自然乾燥している

シャンプー後の頭皮は皮脂が洗い流されているため、潤い成分が流出しやすくなります。シャンプー後の自然乾燥は、地肌の状態を悪化させます!
また頭皮が湿ったままだと、マラセチア菌(※皮膚に存在する菌)などの雑菌が増殖しやすくなります。マラセチア菌は、地肌を刺激して頭皮のターンオーバーを乱す脂肪酸を分泌するので頭皮乾燥が起こります。

④ブラッシングのやりすぎ

頭皮をひっかくようにして使ったり、頭がかゆいからといってブラシでかいたりすると頭皮に傷がつき、頭皮が乾燥しやすくなります。

⑤紫外線

紫外線のような強い刺激も、乾燥の原因となります。髪の毛の場合は色が茶色くなったり、パサついたりしてダメージを見た目で確認しやすいのですが、頭皮は見た目で確認するのは難しく気づくまでに時間がかかります。
頭皮は、太陽から降り注ぐ紫外線の影響をもっとも受けやすい部分で、紫外線が強い季節は日焼けしやすく、頭皮の調子が崩れます。

⑥生活習慣の乱れ

ストレスや偏った食生活はターンオーバーの乱れを招き、睡眠不足はターンオーバーを整えることができなくなるため、結果的に頭皮の乾燥を招きます。

頭皮が乾燥して起こる頭皮トラブル

頭皮が乾燥すると「かゆみ」「フケ」「頭皮湿疹」「抜け毛」「頭皮ニキビ」などの頭皮トラブルがおきます。

頭皮が乾燥すると、水分保持力と雑菌の繁殖を防ぐ機能が低下するので、このような頭皮トラブルが起きてしまいます。

①かゆみ

頭皮も皮膚の一部なので、乾燥すると腕や足がかゆくなるように、頭皮もかゆみが出ます。乾燥するとバリア機能が低下するため、いつもなら問題ない少しの刺激にも反応しやすくなり、かゆみが発生してしまいます。

②フケ

フケには2種類あって、湿り気がある脂性フケと、パラパラと肩に落ちてくる乾性フケがあります。乾燥フケは頭皮の乾燥で表皮細胞が剥がれ落ちたものです。ターンオーバーが乱れることにより、表皮細胞が大きな塊となって剥がれ落ちるようになります。
なお、夏は脂性フケ、冬は乾性フケが出やすく、季節によって対策法も異なります。

③頭皮湿疹

頭皮湿疹は、脂漏性皮膚炎、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、皮脂欠乏性皮膚炎など色々な種類があります。乾燥が原因によって起こるのは、皮脂欠乏性皮膚炎です。

乾燥しやすい冬場に発症しやすく、ひび割れやカサつきなどの症状が見られます。

④抜け毛

髪の毛は、毛乳頭細胞や毛母細胞、表皮幹細胞など多くの細胞の働きによって成長します。しかし頭皮が乾燥して固くなり、血行が悪くなると必要な栄養が細胞に届かなくなります。栄養が細胞に届かなくなると細胞分裂がうまくいかなくなり、抜け毛が増えてしまいます。
また、季節によって抜け毛の量は異なります。

⑤頭皮ニキビ

頭皮が乾燥していると、免疫力が低下し、頭皮ニキビの原因となるアクネ菌が異常繁殖します。さらに、ターンオーバーが乱れていると、毛穴に詰まった皮脂がアクネ菌のエサとなり、アクネ菌が増殖します。このように、頭皮の乾燥から頑固な頭皮ニキビができます。

頭皮を乾燥させない予防法

①低刺激のシャンプーを使う

洗浄力が強いシャンプーは頭皮に必要な皮脂まで洗い流すので、乾燥の原因となります。シャンプーによる乾燥を防ぐためにも、刺激が弱いシャンプーを選ぶようにしてください。

頭皮が乾燥している人に向いているシャンプーは「タウリン系」「アマイドサルフェート系」「アミノ酸系」です。この3種類は、刺激が少ないので既に頭皮が乾燥している方も安心して使えます。

②頭皮を保湿する

頭皮ケア用の専用保湿剤を使うことが効果的です。頭皮タイプによってローションやオイルなどさまざまなものがあります。保湿だけでなく抜け毛を防ぐ育毛効果があるものや、かゆみを抑えてくれるもの、菌の増殖を防いでくれるもあります。またドライヤーの前に使うとヒートダメージを抑えてくれます。

アルコールは水分を奪う効果があるので、アルコールが多く入っている物は避けて下さい。

③食生活を改善する

食生活の改善は、頭皮の乾燥を防ぐ上で重要です!

ビタミンAとビタミンB6は、新陳代謝を促す効果があるので、積極的に摂取して下さい。

ビタミンAを多く含む食べ物: ニンジン、ほうれん草、しそ
ビタミンB6を多く含む食べ物: レバー、マグロ、バナナ

④洗髪方法を見直す

正しい洗髪方法は

1,髪が絡まないようにクシで軽く梳かす

2.1分程度頭皮をしっかり濡らす

3,シャンプーを適量手に取り、泡立てる

4,頭皮に馴染ませて、髪につける

5,指の腹で頭皮をマッサージしながら洗う

6,全体を洗ったら、すすぎ残しがないようにシャンプーを洗い流す

洗髪のポイントは、爪を立てずに洗うことです。毛穴の汚れを落とそうとして爪を立てて洗う方もいますが、その洗い方では頭皮を傷つけてしまいます。指の腹で洗うだけでも充分汚れは落とせます。

また洗髪前の予洗いやすすぎの際は、シャワーの設定温度に注意しましょう。40度ぐらいの熱湯だと、頭皮が熱ダメージを負って肌トラブルの原因となります。設定するなら、36~38度のぬるま湯が頭皮にちょうど良い温度です。

⑤髪の毛を乾かす方法を見直す

ドライヤーを使って、髪を正しく乾かすための手順を説明します。間違った使い方は頭皮が乾燥する原因になるので、正しい使い方を覚えてください。

1,最初はタオルドライをする

2,ドライヤーの温風を使い乾かす

3,ドライヤーの冷風を使い仕上げる

まずタオルを使って水分を軽く吸い取ります。この時にゴシゴシこすると、タオルと髪の摩擦によって髪が傷むので注意してください。タオルで髪全体を覆って、軽くぽんぽんと叩く程度でかまいません。

次に、タオルドライで乾かしきれなかった水分をドライヤーでしっかり乾かします。一般的なドライヤーの温風は、約100度と高温です。そのため、使用方法を間違えると頭皮が乾燥したり、ひどい場合は火傷したりすることもあります。それを防ぐために、ドライヤーの送風口と頭皮を少なくとも20センチは離すようにして下さい。

また、同じ場所に長時間あてるのも良くないので、ドライヤーを常に左右に振って使ッテ下さい。

ドライヤーの温度は、送風口から15センチ以上離すと約90度、20センチ離すと約70度まで下がります。70度まで温度が下がれば、頭皮と髪の毛へのダメージを減らすことができます。

最後にドライヤーの冷風で髪型を整えます。冷風を上手く使うことで、温風によって温度が高くなった頭皮の熱を下げられます。また、熱で開いたキューティクルを閉じて、髪にハリとコシを生み出すこともできます。

⑥お部屋の乾燥を防ぐ

部屋が乾燥していると頭皮と髪から水分が抜けやすくなります。春から夏にかけての季節は湿度が高いため問題ありませんが、秋冬に差し掛かった頃には乾燥しがちになり、ひどい時には髪が静電気を帯びて軋むこともあるので、部屋が乾燥しないように気をつけて下さい。

長くなりましたが、頭皮の乾燥は、かゆみやカサカサ、フケを引き起こすだけではなく髪の成長を止めてしまいます。健康な髪を維持するためにも、頭皮を潤わせることは非常に大切です。

綺麗な髪の毛は健康な頭皮から始まるので、頭皮を乾燥させないように気をつけて下さい。

東村山市の美容院 美容室KOO’S久米川店 はや